先日のかいじゅう公園プロジェクトの日のおおぞら教育研究所 木村先生の講演会で、「魔の7歳児」という話題があがりました。
大変興味深い内容ですので、紹介させていただきます。
~「おおぞら教育研究所冊子2025」41ページ「身につけてほしい「危険管理能力」より抜粋~
「魔の7歳児」とは、小学1年生(7歳)が他の年齢に比べ、もっとも交通事故に遭いやすい時期を指す言葉です。(下表参照)
幼稚園・保育所の時は、親が付き添って送り迎えをするのが当たり前ですが、小学校になった途端に自分ひとりで登下校することになったり、習い事に通う時も遊びに行く時も子どもだけで、ということも増えてきます。
要するに、子どもだけで行動している時に子ども自身が、危険な状況を回避できないためです。
7歳をピークに死者・重傷者数が減るのは、子ども自身が危険な状況に遭遇し、その経験を通して、どのような行動が危険なのかを学んだという背景があるのではないでしょうか?
もちろん、交通ルールを教えていくことは大事なことです。ですが、教えたら大丈夫ではないですよね。
やはり、実際に自身で体験することが何よりも大事です。
こども自身における危険管理能力は、
・危険を察知する(あたま)
・危険を回避する(からだ)
・冷静な行動(こころ)
で行います。
園としましても、子ども自身も もちろん けがをしたくない・させたくないと思っています。
でも、この時期の子どもたちは思いと行動がうまくリンクしません。まさに経験から学んでいる最中です。
おとながいざというと時に手を差し伸べられる状況にいること。園内の環境で、出来る限りけがの可能性を下げつつも貴重な経験の機会を保証すること。
なんだか、とっても納得いく話です。
本園が園庭改造を行う意味は、まさにこれ!!
危ないから、ケガをするから、と大人が止めてしまうと、もちろんケガをせずにすむかもしれませんが、結局子どもは、自身で判断する機会を失います。そして、手伝って上れたことを自分で上れたと思って錯覚し、降りられなくなります。
コロナ前までは、そんな姿を普通に見てきました。が、今は違います。
コロナ後に、園庭改造を行いさまざまなあそび場ができました。中には、挑戦するあそび場が・・・。
こどもたちには、シンプルなルールのみ。
怖かったら、やらない。
友だちがやっていても自分でやるかやらないかを決める。
友だちがあそびに挑戦する際は、決して手伝わない。(手伝うことがその子のためにはならないことを伝えます)
道具は使わない。
そんな中で、子どもたちは自分でちゃんと選択しています。
「こわいなぁ・・・・やっぱりやめとく!」と言葉で伝えます。それに対して、周りも決してそれを弱虫!と笑ったり、やらない選択を咎めることもありません。できなくたって、できたって、それはその子の選択です。
園庭改造をはじめ、まだ5年目ですが 明らかに子どもの姿は変わりはじめています。
未来を生き抜く子どもたちのため!!と思い、取り組んでいることは、決して間違ってはいないんだと再確認できた講義内容でした。
![]() |